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12月28日 今一度見直してみよう 在宅ワーク・テレワークの環境

 本年も残りわずかとなりました。年末のあわただしい最中、皆さんは元気にお過ごしでしょうか。
 今年も腰痛・首肩こり・膝痛・坐骨神経痛・頚肩腕症・五十肩などさまざまな体の問題を訴える方がいらっしゃいましたが、その原因について、最も気になるのが今でも在宅ワーク・テレワークの作業環境です。
 今回は在宅ワークが原因と思われるさまざまな症例の御紹介です。

社会環境・作業環境の変化と体のトラブル
 新型コロナが生活に影響を及ぼすことはさすがに無くなってきましたが、新型コロナから始まった在宅ワークの作業は引き続き継続している職場は少なくないようです。根本的に事務所の縮小などでコロナの状況にかかわらず在宅での仕事を継続している方も多くいらっしゃるようですね。
 そんな社会環境の変化により、今年も在宅ワーク・テレワークに関係した体の痛みや症状を訴える来院者さんは目立ったように思います。

 在宅ワークによる体のトラブルの原因の傾向は大きく分けると2種類あります。
 一つは自宅の作業姿勢の悪化が原因になっているものです。自宅の環境というのは必ずしも作業に適したものではありません。会社のようにしっかりとした事務椅子・事務机があるとは限りません。多くの方は、作業に合わない環境の中で無理やり作業をしているようなもので、体に無理な姿勢のまま長い作業を行っているために、腰痛・肩こり・背中の痛み・膝の痛みや手や足に至る痛みやしびれが起こってしまいます。
 もう一つは外出自粛や通勤が無くなることで、体力や筋力が低下したり、運動不足による体重の増加が負担になり体のトラブルの原因になっているものです。外出の自粛が叫ばれ、通勤も無しとなると、脚腰の筋力は急激に衰えます。さらに体重が増えた方も多く見受けられたので、そのことが原因で脚腰の問題が起こったり、関節の負担になったりしてしまいます。

さまざまな体のトラブルが起こる在宅ワーク・テレワークの環境
・床に座っての作業
 ワンルームに住んでいる方や和室で仕事を行う方の場合は、床に座って低いテーブルで作業するという方が多く、首・背中・腰まで丸まった状態で作業を続けることになり、さまざまなバックペイン(腰痛・肩こり・首の痛み・背中の痛み)や時に手足に及ぶ痛みしびれなどの神経症状の原因になります。
 また、胡座や正座をした場合、膝の関節の負担にもなります。
 体の負担を軽減する床の座り方も無くは無いですが、今後とも在宅ワークが続く可能性があるのであれば、やはり椅子と机(テーブル)は用意した方が賢明です。この床に座っての作業による体のトラブルが在宅ワークに関係した体のトラブルでは今年一番多かったと思います。
・ソファーに座っての作業
 ソファーに座っての作業で出来ることと言えばテキスト文書の資料を見る程度でしょうか(オンライン会議もできるかな?)、ソファーに座りながらリビング用の低いテーブルでのパソコン操作はかなり背中が丸まり最悪です。腰痛や坐骨神経痛や頚肩腕症などの要因になります。
・ダイニングチェアに座っての作業
 椅子やテーブルの種類・形状・高さによっては作業は十分可能ではありますが、長時間の作業を行うにあたっては無理がある場合もあります。
・椅子やテーブルの高さの問題
 低すぎる椅子は骨盤が後傾して背中が丸まり腰背部から首の負担になります。高すぎる椅子は足が浮いてしまい下肢に引っ張られてやはり骨盤が後傾してしまったり、大腿裏が圧迫されて下肢の循環が悪くなりしびれやむくみがでたりします。
 また、低すぎるテーブルはやはり背中から首を丸くさせてしまい、首の問題や肩こり、頭痛や眼精疲労などの原因になります。
・背もたれの無い椅子
 椅子に座って作業はしているけれど、丸イスなどの背もたれの無い椅子を使用しているという方はよくいらっしゃいます。座り方の工夫で骨盤が立った正しい姿勢も出来なくはないのですが、やはり長時間の作業となると姿勢は崩れがちになります。まめに立ち上がるなど座りっぱなしにならないようにする必要があります。
・テーブルや机の下に物が置いてある
 テーブルや机の下に物が置いてあると椅子を前に寄せることが出来ず、作業面が離れて姿勢がくずれ、背中を丸め肩と頭を前方に突き出した姿勢になり体の負担になります。
・デスクトップとノートの違い
 会社ではデスクトップだけど家ではノートPCという方は、多いと思いますが、ノートだとだいぶ視点が下がります。頭を低くしがちになって姿勢が丸まったように崩れると腰背部・首肩こりや頭痛などが起こりやすくなります。ノートPCの下に何か置いて高い所に設置して、キーボードやマウスは外付けにすることをおススメします。

通勤の減少や外出自粛による運動不足が原因と思われる体のトラブル
 本来東京近郊のビジネスマンであれば、多かれ少なかれ通勤だけでもある程度の運動量にはなります。その運動機会が減ってさらに外出自粛となると体重も増えますし、脚腰の筋力も低下、根本的な体力も低下します。それらが問題の原因となっているケースとしては・・・
・体重の増加や下肢体幹の筋力の低下による膝や脚の痛みや腰の痛み
・運動不足による血液循環の悪化による首肩こりや下腿のこむらがえり・むくみ
・体力の低下によるだるさやちょっと歩いただけで息切れ

 今の社会環境の変化を考えると在宅ワークを行う方は一定数維持されて行くように思います。
 もし今後も在宅ワークの状況が続く場合は、表に出て行う散歩やウォーキングなどを生活パターンに組み込んで体力を維持した方が、感染症の予防にも精神衛生上にも良いのではないかと思います。その上で在宅ワークの環境を作っていただくことで、今の状況をのりきりましょう。

Posted by 塩谷直樹